元商社マンによるシドニーでの戦い

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伊藤忠商事での仕事

元社員による伊藤忠商事(豪州)の紹介

2016/08/31

今回は総合商社、伊藤忠商事 の シドニー 現地法人で働いた経験について紹介致します。

最近は、新卒から海外の現地採用を狙う学生も増えてきているようなので、海外就職を考慮する上での参考になればと思い記事にしました。

シドニーに来る前に私は、日本の船会社で約3年間の実務経験を積んでからきました。詳細は、自己紹介ページをご連絡ください。

 

業務内容

私の採用となったチームは、紙、ウッドチップを扱う部署でした。チームは駐在員1人の下に、現地採用が私を含め3人です。50歳ぐらいの駐在員(General Maneger)、45歳ぐらいのオーストラリア人(senior manager)に、私(assistant manager)、そして女性のサポートスタッフという構成です。

ウッドチップ輸出に関連する業務

私は、日本でもチップを扱う仕事をしており、この業界は非常に狭いでの知っている人も多かったですし、前職の船会社で担当していた船(チップを運ぶ船)に、今度はお客様の側として訪問したりと、ウッドチップの取引を異なる側面から見ることができたのは非常に良い経験となりました。

商社の行うウッドチップビジネスのメインの売り先は、中国、日本の商社、もしくは製紙会社です。そして、メインの仕入先は、オーストラリア、ベトナム、ブラジル、北米です。そして、私のいたシドニーの管轄はAPACエリアですので、私の担当していたのは、オーストラリア、ニュージーランド、フィジーでの仕入れでした。商社は、このウッドチップの仕入先を見つけ、価格交渉し、それを運ぶ船を手配して、売り先まで届けるというのが、商売となります。簡単に言えば、売値ー買値=利益 となる商売です。この商流の中でも、私のいたシドニー店は、仕入れ先の港から貨物を出荷するまでが、メインの担当となります。その後は、東京の本社が担当することになります。では、仕入れを担当するシドニー店は仕入先をどんどん新規開拓していくのか?というと、そうではありません。皆様、ご存知のように、紙の需要は減少傾向にありますので、成長の望めるエリアではありません。ですので、実際のところ、買い付け先は、きまっております。なかには、商社と製紙会社で立ち上げた、いわゆるjoint venture companyがあり、そこで生産しているウッドチップは優先して購入しなくてはならないケースもあります。今年度、どれだけここから、いくらで買うか、というのが焦点となります。例えば、じゃ、今年度は、仕入先Aさんから、??円で、何トン買うねというのが、製紙会社さん達との交渉となります。そして、近年では、利益の出ていない、このjoint venture companyをどのように閉じるのか、他者へ売るのかという業務が非常に重要だったりします。

私のような若手が実際にやっていた業務を少し具体的に説明します。

  1. 荷役の立会い業務(実際に、チップの仕入先まで行きサプライヤーと話をしたり、貨物の荷役状況を現場で見守り、貨物の売り先宛のレポートを作成します。貨物に変なゴミなどまじってませんよ、この写真の通り、船につめるだけの貨物をしっかり積み込みましたよと、いうのなレポートです。実際に荷役作業を行っているのは、シッパー(サプライヤー、チップを生産している会社)の下請けの会社であったりするので、たまに適当であったりもします。お客様側からすると、貨物あたりの原材料コスト(チップのコスト+輸送費/積んだチップの総量)を下げたいので、一回の輸送でより多くの貨物を積みたいわけです(船の輸送コストは固定値と考えてよし。)商社(チップを売る側)からすると、多くの貨物を売りたいので、少しでもギリギリまで積みたい、となるわけです。この業務のために、毎月の半分ぐらいは出張となり、ホテル住まいとう生活でした。)
  2. 毎月、四半期、年度の収支管理(この期間に、どれだけの貨物をうり、どれだけ儲かりましたよという、レポート作成します。)

 

IMG_2031

フィジーのとある港(ここに毎回、約1週間滞在してました。ホテルも何もありません。あるのはチップのみです。)

港近くのビーチ

港近くのビーチ

 

港近くのビーチ2

港近くのビーチ2

 

ウエリントン国際空港のラウンジ

NZ, ウエリントン国際空港のラウンジ

 

 

紙製品に関する業務

紙製品取引の方は、地元オーストラリアの紙のディーラーに、こちらが中国や日本から輸入してきた紙の製品を売るという仕事でした。これこそ元祖商社の仕事というべき、取引の仲介をして口銭(手数料)を得るというビジネスです。ご想像の通り、こちらのビジネスでも収益を伸ばすのは非常に厳しいです。紙自体の需要が減っているのもありますが、昨今では自社のチャネルで海外から仕入れてくる豪州のディーラーも多いです。

具体的には、定期的にお客さまを訪問して、情報交換、商品の見積もりを提出、取引のある商品(コンテナで海を渡ってくる)のスケジュールをアップデート、また、採算、予算管理も行なっていました。チームも4人しかいませんので、何から何までやるようなイメージですね。

こちらの紙の商売で、出張は月一はありました。

 

メルボルン出張時のホテルから

 

 

職場環境

オフィスは、シドニーの一等地にあります。デスクからハーバーブリッジが見えますし、横は、Four seasons hotelです。このビルには、住友商事さんも入ってますね。

ご想像の通り、要職は未だに日本からの駐在員のみです。飲み会などで、駐在員のおじさんが日本のノリで*ネタを披露して、オージーの社員がドン引きしていたのが印象に残ってます。あと気になったのは、私より結構上の女性が多いことです。逆に、若手の男性はほとんどいません。組織が、高齢化しています。シドニーには、日本経済の景気が良い頃には多くの日本人が旅行やワーホリできて、そのままオージーと結婚するというパターンが多かったようです。このほとんどは、ご存知の通り女性側が日本人です。

会社の雰囲気としては、日系企業ですが、日本の日系企業よりはゆるい印象です。ここは直属の上司によるとは思いますが。基本的にノーネクタイです。5時、6時に帰る社員がほとんどです。あと、日本のような、飲み会は、ほとんどありません。こちらの顧客がそれを望んでないのでまあ、当然といえば当然ですね。

 

オフィスデスクからの風景

シドニーオフィスのデスクからの風景

 

給料、福利厚生

給料は他のオーストラリア企業よりは低いですが、シドニーにある日系企業の中では、やはり高い方です。こちらの豪州の企業は基本的に残業代はでませんが、この商社はでました。そして、私は、土日関係なく船積みがあれば、仕事をしていましたので、そこそこの額になりました。

また、引き継ぎ作業というものはあってないようなものでしたので、初めての四半期採算、予算準備の時などは、週末に出張から戻り、会社で一人でやってました。

参考までに下記いたします。

  • 年俸600万
  • 残業+出張手当300万/年
  • ボーナス50万/年

と、年収でいうと約1000万となりますが、土日もかなり働いてましたし、月の半分ぐらいはホテル暮らしでした。

すべてはどうしても書けませんので、ご質問等あればお気軽にご連絡くださいね!

 

 

 

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